PARIS

一人ひとりを愛しく感じられるのは、エンドロール。クラピッシュは改めて一人ひとりを紹介するカーテンコールを用意してくれていました。
「僕はこの人たちのことが結構好きで、この人たちと繋がってるんだなぁ。」
そんな気持ちが、映画の向こうにこそ待っている。そんな作品でした。
パリの神様は少し気まぐれで皮肉屋でペシミストで、でも決して残酷ではないようです。
これは紛れもなくパリの映画!

キェシロフスキが撮るポーランドの映画、ウィンターボトムのロンドンの映画、楊徳昌の台湾の映画、アルトマンのアメリカの映画・・・

ふっと、そのどれもと似ているように見えて、やっぱり全く違った色や香りをこの映画は持っていました。

お気に入りのシーンは弟のためのパーティーで無理やりダンスに誘われて、でも何かを思い出して弾けるビノシュ。
「どっちの家にする?」の言葉に胸を詰まらせてしまう男。
そんなところでしょうか。
男達が総じて元気がなくて、でもとても可愛らしいのもやっぱりパリ流でした。

そして何より、10年ぶりに再会した「猫が行方不明」のおばあちゃん(だよね?)の憎まれ口が嬉しかったなぁ。やっぱり彼女こそ「PARIS」!
2011/2/8

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