喉の小骨(「グランド・ブタペスト・ホテル」)

娘たちの小学校最初の運動会が終わった。いい運動会だったんだけど、喉に刺さった小骨のように気になることが幾つかあった。
集団行動、前へ倣え、連帯責任、穏やかな精神論・・・
それから会のあちこちで聞こえてくる「令和最初の・・・」というフレーズ。
自分たちで考えて、自分たちの意志で行動するより、なんとなく意志や個性を殺して時代の流れや全体を優先させる雰囲気。
そういうものが少しだけ気になっていたら、夕方スマホのプッシュ通知にニュース速報が。
アメリカの大統領が来日し、それを日本の総理大臣が出迎える。知性や、個人の自由や、価値観の多様性を認めないリーダーを、その手下がゴルフや相撲でもてなすらしい。
多分二つの出来事は繋がっている。
「グランド・ブタペスト・ホテル」で伝説のコンシェルジュが身を賭して守った自由や権利。
多分学校では十分に教えてくれないそういうものを映画の力なんかも借りながら彼女たちに伝えていきたい。一人になっても守らないといけないものとか、決して気を許してはいけない相手とか。
それが喉の小骨に対しての今日のところの僕の答えだ。


「伝説のコンシェルジュと偽者と」
https://cinemanokodoku.com/titles/grandbudapesthotel/grandbutapesthotel4/

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