「名もなき人に光を当てるのが自分の仕事だ」
僕の大切な友人がそう言っていた。
作家、歴史家、ジャーナリスト、学者、政治家、そして映画監督・・・
「私は歴史に名を残すために映画を撮る」と言ったのは河瀬直美さんで、それは野心ではなく、決意として使命感としての発言なのだと理解している。
最近は、歴史を顧みることを怠るばかりか、それを改竄し、自分たちの好きなように利用して、それ以外の見方を許さない輩が幅をきかせている。
そういう人物は歴史をただの時間の流れ、出来事の連続としてしか見ていない。歴史は彼らにとって自分たちの正当性を主張する道具でしかない。
日々の暮らしや、ちっぽけな思いや、家族と囲む食卓。そんなものを想像すること、思いやることが出来ない人たちだ。

「愛する人が過ごした短い幸せな時間」

歴史は無数の名もなき人の、そういう時間の積み重ねでもある。

それを分かってくれる人とだけ僕は一緒にいたい。