しゃべれどもしゃべれども
口下手の打撃職人が飲み屋のテレビを見ながら語ってみせた勝負の裏側。勝負に臨む男達の心の奥にまで迫った良い「解説」でした。
テレビのような消費型のメディアでは物事の本質よりもむしろ容易に消費できる意味のない言葉が重宝されます。そして「本物」が隅に追いやられていく。
昨年初めて生の落語を見ました。
見る人に相応の集中力を求め、それに見合うだけの喜びや驚きを与えてくれる至高の芸。テレビなどで落語の魅力を伝えることは到底出来ないのです。
少し不器用だけど本物の価値を知り、それを真っ当に守り続けようとする人々。
そういう人たちが「時代遅れ」になっていく世の中っていうのは味気ないなぁ。
仏頂面が愛しくなるあの女の子の実家が今では珍しい「町のクリーニング屋さん」だったのも印象的でした。
2007年06月25日00:19