エンディングノート

男って、一生をかけて男を演じてるのかもしれないと思うことがあります。
お父さんを、旦那さんを、サラリーマンを見事に演じきってくれた名優の鮮烈なデビュー作、そして遺作でした。
死の間際にも軽口を叩いて死んで行くハリウッドの二枚目俳優にひけをとらない堂々たる演技。
意志の力とユーモア精神と大好きな人達への優しさや愛情や、それから誇りがその演技を可能にしてたのかもしれないなぁ。
その名演技を引き出した実の娘の軽妙なナレーションの向こうにある映画監督としての可能性も彼が遺してくれた大いなる遺産なのでした。

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