オープニングの音楽といえば?
「Do the Right Thing 」のオープニングはPublic Enemy の「Fight The Power」をバックに黒人女性が力強いステップを踏む。
これから始まる映画から目を離すな、という強烈なメッセージを突きつけられ、アドレナリンが出て、目を見開かされる。そしてサミュエル・L・ジャクソン扮するラジオDJのマシンガントークが炸裂する。傑作の予感しかしない。
「レザボア・ドックス」のオープニングはタランティーノお得意の男同士の与太話から始まる。喋って喋って喋り倒す。内容はない。だけど男たちからは目が離せなくなる。彼らはいったい何者なのか?彼らはどんな関係なのか?何をやらかすのか?
そして「Littele Green Bag」。黒ずくめの男たちが猛烈にかっこいい。
「Mulholland Drive」のオープニングは高校のダンスパーティーのシーンから。軽快な音楽に乗って若者たちが躍動感たっぷりに踊る。それはリンチお得意の極彩色の悪夢、もしくは悪夢と隣り合わせの陶酔の象徴。自分は悪夢の中にいるのか、それともこの上ない幸せに酔いしれているのか・・・。リンチワールドが始まる。