「雨が印象的な映画」といえば?
自他共に認める雨男で、最近は娘たちにも雨降りの責任は僕にあると厳しい追及を受けている。
雨が印象的な映画といえば、まずタイトルから入って当然「雨に唄えば」。
心の通い合った二人の夫婦が清々しい「雨あがる」。
雨上がりが清々しく、それが、どんなことでも容易にリセットして、何度でもやり直すことが出来る青春を象徴していたのが「リンダリンダリンダ」。
青春と雨といえば「ちはやふる」で土砂降りの雨の中、太一の帰りを待つ千早のシーンも良かった。
「セブン」の主人公は雨だと言っていた人もいた。僕も同感だ。
人の心を内側から蝕んでいくような、どこまでもいつまでも降り続いて決して逃げられない悲劇を象徴しているような陰鬱な雨。
雨はとても優れた演出装置で、創作のために雨を待ち侘びる人もいれば、雨が上がるのを信じて待つ人もいる。「キツツキと雨」の最後の雨も映画と映画を作る人にとっての雨を象徴してとても良かった。