ぐるりのこと。
電気ポットとか、金閣寺とか、そんなくだらないものを買って家に帰る。でも、ひょっとしたらすごく喜んでくれるんじゃないかなって、そう思うんだよね。
生きていて、仕事をしていて、社会と(特に今のこの国の社会と)向かい合えば、それだけでストレスは溜まっていきます。飄々としているように見えても絶対にそうなわけで、だからカナオにだってやっぱりいつもそばにいて支えてくれる人が必要。
「お前がいなくなると困る。」
ご飯は誰が作るの?掃除や洗濯は?家賃やローンだってどうするの?
表面的には、そんな風にとれるこの台詞がこの映画では全くそんな風には感じられませんでした。
とにかく困るんだよ、君がいなくなると。君がいることが当たり前過ぎて、君がいなくなったら僕は僕でいられなくなっちゃう。だからとても困るんだ。一緒にいたいんだよ。
この世の中には美しいものばかりが溢れているわけではない。でもドロドロしたものだけが支配してるわけでもない。四季の移り変わりを力強く描いた天井絵と心の闇を生々しく曝け出す被告人たち。二つを見比べながら、その両方を一緒に見て、受け入れてくれる人の存在を強く感じました。僕らは今そういう世界に生きているんだなぁ。
二人のことは他の誰にも分からない。
うん、そうだね。今日も二人で食べる美味しい夕飯を作るよ。
2008年06月26日23:42