弱虫ペダル

勝利の喜びを知らない人はいても負けた悔しさを知らない人はいない。
大抵の場合、勝者は多数の敗者の上に存在する。純粋なトーナメント戦なら、ただ一人の勝者を除いてその他の全員が等しく1度だけの敗北を味わうことになる。敗北は殆ど全ての人間を繋ぐ共通体験だ。
夏の終わりに「弱虫ペダル」を見た(その後、原作アニメも貪るように見ている)。
競技自転車は団体戦。それもチームの中のたった一人を誰よりも早くゴールに送り込むための戦い。つまり勝者を除く味方全員の敗北も勝利の条件となる。
たった一人の勝者や、勝ちのドラマではなく、一人一人の敗者に丹念にスポットライトを当てた誠実な群像劇。それが「弱虫ペダル」だ。
実写版の続編も楽しみにしている。

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