果てへの切符(「幕が上がる」)

「宇宙の果てには決して辿り着くことは出来ない。しかし僕らの手には、そこへ行く切符だけはある。」

「幕が上がる」の中で志賀廣太郎さん演じる国語教師が「銀河鉄道の夜」を引用して語る言葉。

文学も相対性理論も演劇も映画も、そして青春も。
無限の中にある一瞬を切り取って、そして決して辿り着けることの無い「果て」に行くことが出来る切符を、自分の物に、自分たちの物にしてしまえる自信、決意、輝きが、そこにはある。

無限を感じながら、そこに突き進んでいける強さ。
見せかけの腕力や、知力や、テクニックではなく、生きていく上で自分を支えてくれる本当の強さ。
友情、努力、家族、自転車のペダル、摩天楼、放課後の学校の窓から見える星・・・

そういうものが散りばめられている、とても良い映画だった。

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