2023年7月27日 / 最終更新日時 : 2023年7月27日 sudara1120 パトリス・ルコント 鬼平とルコントと・・・ フジテレビの中村吉右衛門さん版の「鬼平犯科帳」を改めて見返していて、三浦浩一さん演じる密偵伊三次の生い立ちが「色街で育てられた孤児」だと知って、思い出した作品がある。パトリス・ルコントの「歓楽通り」。娼婦と客の間の子供と […]
2021年10月24日 / 最終更新日時 : 2021年10月24日 sudara1120 ケン・ローチ 麦の穂をゆらす風 「誰も敗者にならない戦い」を映画にしてきたケン・ローチ。それは僕達の目には大抵の場合「誰も勝者にならない戦い」と映ります。過酷な戦いを生き抜き、束の間訪れた平穏の先に結局は再び殺し合わなければいけなくなった同胞、兄弟。あ […]
2021年10月24日 / 最終更新日時 : 2021年10月24日 sudara1120 ケン・ローチ 投票券とケン・ローチ 自分の手元に国政選挙の投票券が届くたびにケン・ローチの顔が頭に浮かぶ。イギリスの映画監督。バリバリの社会主義者。常に庶民の(イギリスでいう労働者階級)立場に立って厳しい現実と最後のギリギリの希望を提示し続ける人。 だから […]
2021年9月19日 / 最終更新日時 : 2021年9月19日 sudara1120 アルノー・デプレシャン フランスの友へ フランスを訪ねたことが一度だけある。30年前の卒業旅行。3月なのにパリはとても寒かった。「通じるけど決して英語は喋らない」と聞いていたら本当にその通りで、どこかよそよそしくて、なかなか打ち解けられない人たちだと、多分これ […]
2021年8月22日 / 最終更新日時 : 2021年8月22日 sudara1120 アルノー・デプレシャン あの頃エッフェル塔の下で 男の愚かさ、可愛さ、優しさ、切なさを描かせたらデプレシャンとアマルリックのコンビは最強だと思う。 ウッデイ・アレンの「ギター弾きの恋」を思い出したりもした。記憶に対してのこのアプローチは実に男性的で、こんな風に引き出しの […]
2021年5月14日 / 最終更新日時 : 2021年5月14日 sudara1120 楊徳昌(エドワード・ヤン) Jam 「何でもないわ。花屋さんがお花を届けてくれたの。」 こんな上手な嘘を、あっさりと、さり気無く言える人を僕は知りません。素敵でした。 でも僕は嘘をついた本人ではなくて、それを聞いていた若者のほうが羨ましいと思いました。さら […]
2021年4月12日 / 最終更新日時 : 2021年4月12日 sudara1120 楊徳昌(エドワード・ヤン) 白も黒も 何かを好きになったときに、必ずしもそれと正反対のものを嫌いになる必要はない。 いつもそう振舞えるわけではないのだけど、出来ることなら自分が大好きなものとは正反対の何かをこよなく愛する人と、お互いの思いを存分に語り合った後 […]
2021年2月17日 / 最終更新日時 : 2021年2月17日 sudara1120 楊徳昌(エドワード・ヤン) 地震の夜に(「ショートカッツ」「ヘヴン」「ひかりのまち」) 大きな地震があって「ショートカッツ」を思い出している。巧みに構成された群像劇を全部リセットしてしまうような大地震。この群像劇がレイモンド・カーヴァーの原作とアルトマンの熟練の組み合わせで構成された神の視点によるものだとい […]
2020年4月29日 / 最終更新日時 : 2020年4月29日 sudara1120 マイケル・ウィンターボトム 「二人の女性の絆」といえば?(「バウンド」「バタフライ・キス」「月の瞳」) 「テルマ&ルイーズ」未見の僕としては、一番に挙げたいのが 「バウンド」 めくれ上がった唇がワイルドなジーナ・ガーションと、鼻にかかった舌っ足らずな喋り方がいかにも愛人風のジェニファー・ティリー。どこまでもしぶとい爬虫類系 […]
2020年3月30日 / 最終更新日時 : 2020年3月30日 sudara1120 パトリス・ルコント パトリス・ルコントの大喝采 何でもありの大衆演劇ブールバール劇の魅力そのままに、のびのびと楽しく演じきった3人の素敵なおじさま達が何ともいえない味を出している快作でした。 恥ずかしながら、ルコント作品を見たのはこれが初めて。官能的な大人の作品を撮り […]