いつまでも美しい君へ(「男はつらいよ お帰り 寅さん」

いつまでも若い容姿でいることを持て囃して「美魔女」なんて呼んだりする。
美しいことはとても大切なことだけど魔女である必要はない。その人の美しさは、その人が歩いてきた道程や、出会ってきた人や、積み重ねてきた日々がそのまま現れるものだから。

「久し振りにスクリーンで見た後藤久美子が、(昔のように若くなくて)残念だった。」
と映画好きの同僚が言っていて少なからず驚いた。僕は正反対に感じていたから。
日本から世界にフィールドを広げ、キャリアを積み重ね、結婚して子供を育てて、そして久し振りに訪ねた祖国で昔の恋人と懐かしい人々に再会する。凛とした強さだけでなく、娘として、母として、女性としての悩みや脆さも決して取り繕うことなく見せていて。
僕は彼女が歩いてきた人生と、自分のそれとを照らし合わせて、彼女のことがとても愛しくなった。空港で満男との別れ際に見せたあの表情と、あの抱擁は僕にとって紛れもないファンタジーだった。

僕は彼女をリスペクトする。悩み、喜び、時に歯を食いしばり、時に躊躇しながら、積み重ねてきた日々をリスペクトする。そして、その道程の途中で時折彼女を温めることが出来ることの一つが僕と共に過ごしたあの時間の記憶であることを心から祈っている。

いつまでも美しい君へ。

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