ピンポン

「ヒーロー見参!!」

あの頃、僕にもヒーローがいました。僕が困っている時、どんなに困っていてもテケテケ現われて助けてくれるヒーローが。

中学の時、卓球部でした。卓球はとても面白いスポーツです。中学レヴェルでも、あの映画のようなワクワクするような試合が結構あるもんで、そう言えば僕のヒーローも胸のすくような試合をしていました。
本番になると、普段の2倍も3倍も力が出る人って、羨ましかったなぁ。僕はその逆で本番になると途端に手足が縮んでしまう方でした。だからこそ、眩しく逞しく見えたのかもしれません。

劇画そのままの過剰な台詞が行き交うことで生み出される疾走感。軽快な音楽や青臭さを臆面も無く曝け出す窪塚君の魅力も相まって、一気に見せきってしまいました。
冷めた目で物事を冷静に見極めることができる異邦人サム・リーや、いつもは150%まで行ってしまう竹中直人を腹八分に抑えて使っているところも好感が持てました。

映画の中の彼らのように、お互いがお互いのヒーローであるような・・・、僕もほんの一瞬でもそんな風に誰かのヒーローになれる瞬間が果たしてこの僕にもあったのでしょうか?

P.S.
ただ一つ残念だったこと。どんなに悔しくてもラケットを床に叩きつけるようなことは絶対にしないと、卓球をやったことのある人なら誰でも思うのではないでしょうか。
02/08/29(木) 20:53

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